こんにちは雪駄です。
会社の同僚で「物事を論理的に理路整然と話せる人」いますよね?
だいたい仕事のデキる人って論理的(ロジカル)じゃないですか?
私は元々感覚的に話すタイプだったので、アドリブで論理的に話したり、論点をうまく伝えることに苦手意識を持っていました。
なのでロジカルな説明がパッとデキる人に憧れておりました。
所属する経理の先輩や同僚にはそのような方が多かったので、うらやましいと思っていました。
さらに当時、鬼のようなパワハラ系熱血経理部長に、「うちの部にはロジカルに話せる奴はいないのか!」とガチギレされたこともあり、敵意むき出しだった私は「じゃあロジカルシンキングを鍛えて見返してやろう!!」と思い、本やセミナーなどいろいろ探しました。
そんな時、「グロービス(GLOBIS)」というビジネススクール(経営大学院)に「クリティカルシンキング」という授業があることを知り、即決で入学しました(笑)
結論から言うと、とても良かったです!!
論理的思考が鍛えられるのはもちろん、コミュニケーション能力も上がりました。
言い過ぎかもしれませんが全てのビジネスパーソン、いや全人類が受けるべきだと思いました!
そこで今回は、グロービスでクリティカルシンキングの授業を受けた感想と、受講した後に自分がどう変わったかについて書きたいと思います。
授業の具体的な内容は書けませんが、雰囲気や受けることのメリット・デメリットなどについても書いていきます。
・論理的な思考力(物事を体系立てて考える力)を付けたい方
・相手に伝わるコミュニケーション力(伝え方、文章構成)を身に付けたい方
・あふれる情報から適切な情報を選択して適切に解釈したい方
・仕事などの課題に対し、適切で有効な課題解決力を付けたい方
・効果的な交渉、部下のコーチング、会議の進め方などに悩んでいる方
クリティカルシンキングとは何か(定義)
クリティカルシンキングとは何かというと、こちら(グロービスのホームページ)に大変わかりやすく記載されております。
クリティカルシンキングを直訳すると「批判的思考」です。
ロジカルシンキングの「論理的に考える」という意味も含まれますが、自分自身を客観視(俯瞰)することで、自分の考えや思い込み(前提条件)を「批判的に」検証し、論理を固めていきます。
クリティカルシンキングの基本姿勢
1.目的(イシュー)を常に意識する
2.思考の癖を知る
3.問い続け、考え抜く
出典:GLOBIS クリティカルシンキングとは? ビジネスにおける有用性は?
これを身につけるとどのような効果があるのかといいますと、
・メールなどの文章構成力が上がる
・物事の目的・全体像を捉えられるようになり、本質を理解できる(理解がススム)
・あふれる情報の中から、適切な情報を選択して解釈できるようになる
・相手の立場に立った適切なコミュニケーションができるようになる(交渉、会議、コーチングなどに大変有効)
また、クリティカルシンキングは論理的思考が鍛えられるだけでなく、相手の立場に立った適切なコミュニケーションができるようになるので、相手との前提条件の違いによる「すれ違い」や「噛み合わない」などのトラブルも避けることができるようになります。
相手には相手の正義・正解がある
初回のオリエンテーションで講師の先生に言われたことが今でも心に残っています。
「どんどん発言してください。変わった発言をした人がいたとして、”こいつバカだ”と思った時点で、そう思ってしまった自分がバカであると心得よ」と。
誰かを「バカだ」と思った時点で、相手のことは理解できないし、コミュニケーションは閉ざされてしまいます。
ここでは「この人はなぜそう思ったのだろう?」と考えることがクリティカルシンキングです。
自分の考えを貫くだけでなく、相手の立場やそう思った前提条件について考えることが重要だと教えていただきました。
正義や正解は一つではありません。
人それぞれの正義があり、自分の考えが正しいと思って発言しています。
皆が自分の正論だけを押し付けると、すなわち戦争が起きます。
相手には相手の考えがあり、お互いを思いやることが大事なのではないでしょうか。
この「相手の立場に立つ」考え方は合氣道とも通じています。
まさにクリティカルシンキングは、世界平和につながる思考法ではないでしょうか?(笑)
クリティカルシンキングを受講した理由(ロジカルシンキングを身につけたい!)
先ほども書きましたが、パワハラ系熱血鬼経理部長が嫌いでしょうがなかったのですが、その方はとても論理的に説明したり文章を書いたりするので、仕事の面では正直すごいなと思っていました。
でも嫌いだったので(笑)、部長を見返したい気持ちがありました。
さらに係長への昇進試験(業務課題のプレゼン)も控えていたので、プレゼン能力の向上も期待して受講を決意しました。
また、経理という職種上、経営数値について毎月上司や経営層、他部門の方へ説明する機会が多々あります。
毎月の数値について、論理的に説得力のある説明することができたら、相手の理解も進むのではないかと考えたのです。
経理マンとしてなりたい姿
①【現状】アドリブでの説明が下手
→【なりたい姿】経営層や関連部門に説得力のあ
②【現状】業務はルーティンワークが多く、上司から言われたこと
→【なりたい姿】自発的に課題を見つけ、付加価値の高い仕事がで
【概要と雰囲気】グロービス・クリティカルシンキングの授業について
では、実際の授業について書いていきます。
グロービスの授業の頻度は?
授業は約3ヶ月、2週間に1回あります。(Day1〜Day6まで)
そんな少ないの?と思わるかもしれませんが、これは予習と復習に時間を割くためです。
毎回、事前に宿題(アサインメント)が出されます。
宿題は事前に決められたものと、講師から突発で出される宿題があります。
授業がない週は、クラスのメンバーが自主的に集まって「勉強会」を開いたりしています。
また、メーリングリストを作って授業の振り返りやまとめ、宿題の投稿など、日々皆で意見交換をしました。
グロービスの授業はアウトプット中心の参加型
授業はアウトプットが中心であり、知識は事前に自習でインプットしていきます。
講師が一方的な説明をする「受け身」の授業ではなく、事前にインプットした内容を踏まえてディスカッションをする「攻め」の授業です。
これは「理解する」という意味では、とても効率的な進め方だと思いました。
一方的な授業では、内容をすぐ忘れてしまうばかりか、ビジネスの現場での実践には不向きです。
会社で長い長い一方的な研修を受けて、実際の職場で実践できている人はどれくらいいるでしょうか?
アウトプットをすることで記憶が定着するほか、自分の考えが整理できるのです。
授業では、発言の回数や内容が得点として成績にカウントされます。
よって、みな積極的に手を挙げ、発言をしています。
日本の学校では考えられないですね(笑)
社会人ではなかなかできないアツい体験ができます。
グロービスの受講者はどんな人?
私が受けたクラスでは、受講生の業種は多種多様でしたが、聞いたことのある有名な会社の方が多かったです。
だいたい30人くらいでした。
職種も経営者から営業マン、研究職、弁護士などなど多種多様でしたが、経理マンは私だけ。
だいたいは会社の研修として派遣された優秀な社員か、嫌々受けさせられているかの人でした。
受講料は入学金合わせて約15万円くらいですが、自腹で受講したのは私だけでした。
自腹で来たからには、得るもの得て卒業してやる!と思い切れました。
講師の話では「今回のクラスは割とゆるい人たちが集まった」と言っておりましたが、それでもみな積極的に発言し、勉強し、非常に前向きな気持ちになれました。
社会人の学びってこんなに楽しいんだ、と実感できました。
グロービスの成績・評価について
最終的に成績がつくわけですが、クラス内の相対評価になります。
自腹の私には関係なかったですが、会社の研修で来ている人は成績が会社に通知されるので、必死感半端なかったです(笑)
評価の項目は以下の通り。
・毎回のアサインメントの提出点
・授業での「発言回数」と「発言の質」
・レポート評価
クリティカルシンキングで得られた4つのビジネススキル
私がクリティカルシンキングを受講して、起きた良い変化は4つあります。
①「仕事の目的は何か」を意識するようになった
仕事において「その仕事の目的は何か?」を常に考えるようになりました。
今までは、ある仕事をスピーディーにこなすことを目的としていましたが、「そもそも何の為にやっているのか?」「この仕事をやる背景は何か?」を考えながらやることで、不要な仕事の削減や、やり方の改善などにも結びつきました。
また、資料作成時には「読み手」の立場に立ち、「この資料で伝えたいことは何か?」を考える様になりました。
今までは伝えたい情報をもれなく掲載していましたが、「読み手の関心のある情報は何か?」「こちらが伝えなければならないポイントは?」を意識して資料に載せる内容を絞ることで、より意思のある資料ができるようになり、相手に説明する際も伝えやすくなりました。
②「前提」を意識し「具体的に」表現できるようになった
メール文章やレポートなどにおいて、伝えたいことは「具体的な表現」で書く癖がつきました。
相手との「前提条件」の違いによる、論点のズレ(話が噛み合ない)を回避すべく、習慣化しています。
③ある情報について「本当にそうか?」と疑うようになった
新聞やニュース、噂話など、あらゆる情報について、今までは鵜呑みにしていましたが、「本当にそうなのか?」「何故そうなったのか?」「その背景は?」をいちいち考えるようになりました。
なぜなら、ニュースなどに出ている情報は、起きた「結果」が表面に出ているのみで、そこに至る背景やプロセスについては報じられないからです。
また、掲載する側の利益になるようなベクトルがかかっている場合が多く、読み手は「事実」と「意見」を分けて受け取る必要があります。
ニュースの表面だけを見て、思い込みで原因などを決めつけて善悪を語るのは、相手を理解しない独りよがりの理解だと思うからです。
クリティカルシンキングによって、思考を止めずに物事の本質的な理解まで近づけるようになりました。
④コミュニケーションにおいて、相手の立場で考えるようになった
コミュニケーションにおいて、今までは相手の話を傾聴することは心がけておりましたが、相手の「認識・関心・反応」など、相手の立場に立って話すことは意識できていませんでした。
コミュニケーションの枠組みを学び、自分の言いたいことだけを伝えるのではなく、相手の興味に合わせて言葉のチョイスや伝える順番を考えるようになりました。
ちなみに相手の立場に立つ訓練は合気道でも日々稽古しています。
クリティカルシンキングと考え方が一緒で、相手の立場に立って考えることを体に染み込ませることが可能です。
合気道を始めてから心身の健康はもとより、職場の人間関係が劇的に改善しました。
興味のある方は以下の記事をご覧ください。
授業を受けたからといって、完全に論理的思考が身につくわけではないですが、自発的に取り組めば3ヶ月間で基礎は十分身につきます。
講師の方は「クリティカルシンキングは脳の筋トレみたいなものだ」といわれていましたが、鍛え方を教えてもらうようなものです。
コツコツ毎日の脳筋トレの積み上げです。
要は自分がやるかやらないかです。(受け身ではそこまで身につきません)
終了後も日々職場や通勤中に意識して実践することで、身についていきます。
グロービス・クリティカルシンキングで得られた4つのメリット(口コミ・評判)
ビジネススキル以外にもクリティカルシンキングを受けて感じた得られたことも紹介します。
①社外の人脈がたくさんできる
一番はこれではないでしょうか?
様々な業種・職種の方と「利害関係なく」同じ目的を持って、短期間で密度の濃い経験をともにする。
これはなかなかできない貴重な経験でした。
社内だけの付き合いでは井の中の蛙です。
社外から自分の会社を見ることで、自社の課題や方向性が見えてきます。
有志の勉強会では、メンバーの会社の会議室を貸していただき、そこでディスカッションをしました。
仕事以外で他の会社に入れる機会もなかなかありませんよね。
ちょっとワクワクでした。
②学んだことが日々の仕事ですぐ実践できる
クリティカルシンキングは実践的なスキルなので、学んだその日から使えます。
日々の仕事の中で、目的や枠組みを考えることで、課題解決力・文章力・コミュニケーションスキル・マネジメントスキルなど、あらゆるスキルのベースになるのかなと思います。
③社外の人から褒めてもらえることで、自信がつく
会社ではなかなか褒められることはなかったですが、授業では必ず相手の「いいところ」を褒め合います。
社外の人に褒められることで、自分の自信につながります。
私はメールの文章やレポートが読みやすいと褒められたので、「自分の文章は社外でも通用するんだ!」と文章を書く自信になりました。
このことが、ブログを始めるきっかけにもなったのです。
また、レポートではクラス2位の点数を取ることができ、さらなる自信になりました。
④濃ゆい人間関係が築ける
これはメリットと感じる人とそうでない人がいると思います。
3ヶ月間、毎日のようにやりとりするので、なかなか濃ゆい人間関係です。
授業の後にランチ会(午前中クラス)や飲み会(午後クラス)も頻繁にありました。
リーダー的にグイグイ引っ張る人、やたら飲み会やりたがる人、おとなしいけど発言する内容は素晴らしい人、まったりゆるい人、とにかく色々素敵な人!?が集まっています。
みんなでワイワイするのが苦手な人は少し難ありかもしれません。
私はイケイケグイグイ系の人がちょっと苦手で、飲み会にはあまり行きませんでしたが、まったり系の人たちを集めて独自の勉強会を開催していました。
結果、今でも仲良くつながっています。
自分の合いそうな人と繋がるのも手かもしれません。
これからの経理部門にはクリティカルシンキングが必要
これからの経理部門に求められる役割は、単に伝票の入力や照査・決算書の作成・管理資料の作成のみではなく、システムからアウトプットされる数字を「どう見るか?」「その数字の特徴は何か?」「その特徴からどういえるか?どうするべきか?」など、客観的数値に基づいて、今会社がどういう状態にあるのか事実を的確に経営層に伝え、経営について意見具申することが求められると考えています。
その為には、客観的な視点でモノを考え、論点を明確に設定し、説得力のある枠組みで相手に伝えたいと考えているので、クリティカルシンキングがより重要になってくると思います。
よって、経理マンの方にも特にオススメできる講座ですので、ぜひ受けられてみてはいかがでしょうか。
いきなりビジネススクールはハードルが高い!という方は、本でもクリティカルシンキングのエッセンスを学ぶことができます。
こちらを参照ください👇
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