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【わかりやすく解説】ジョブ理論がわかれば企業のイノベーションは起こせる

経理キャリアアップ【ワンランク上へ】

先日、ジョブ理論という本を読みました。

ジョブ理論の本

この本は簡単にいうと、企業が画期的商品で世の中に「イノベーション」を起こすための「アイディアの出し方」について書かれたHowTo本です。

  • 「売れる商品」と「売れない商品」の違い
  • 「顧客目線」か「売り手目線」か
  • よくある企業にありがちな「今ある商品の延長目線」になってしまうジレンマ

など、具体例を織り交ぜながら説明されています。

現代はモノやサービスがあふれており、普通にモノを造っても売れない時代です。(市場が飽和状態で競争過多)

一方で、革新的なイノベーションで大ヒットする商品もあとを断ちません。

この違いは何なのでしょうか?

イノベーティブな商品やサービスを生み出すには、製品の性能や機能を追求するではなく「顧客が本質的にやりたいこと(=ジョブ)をうまく解決できるかどうか」が重要であるということです。

ジョブ理論では、この「顧客が本質的にやりたいこと」を見つけ、うまく解決するための手法について書かれています。

世の中にイノベーションを起こしたい企業の経営者や、新商品の開発をしているマーケティング担当者には目からウロコの内容だと思いました。

また、ブロガーやライターにとっても「ジョブ理論」を身につけることで、読者のニーズを先読みし、読者の心に刺さる記事が書けるようになるので、アフィリエイト収入UPも狙えます。

ということで、今回はジョブ理論という本について、私なりに解釈し、経営やブログにどう役立てられるかについて書いてみました。

ぜひ参考になさってください。

 

ジョブ理論とは

企業が画期的商品でイノベーションを起こすには、

顧客がどんな「ジョブ(用事や仕事)」を片付けたくて、そのプロダクトを「雇用」するのかに注目すること

と書かれています。

私たちが「商品やサービスを買う」ということは、何らかのジョブ(用事や仕事)を片付けるために「何かを雇用する」ということなのです。

「何かを雇用する」とは「進歩するために、その商品を生活に引き入れること」です。

例えば「早く目的地にいきたい」というジョブを解決するために、値段が高くても新幹線を雇用します。

逆に「ゆっくり景色を楽しみながら目的地に行きたい」というジョブを解決するために、車や鈍行列車を雇用します。

その人の状況状況によってジョブは異なり、それを解決する商品やサービスも異なります。

ということで、まずは顧客のジョブ(JOB)をとらえることが重要です。

 

ジョブ(JOB)ってなに?

ジョブ(JOB)をもう少し深堀りすると、ジョブとは「顧客がそもそもやりたいこと(本質的な欲求)」であると理解しました。

顧客のジョブを理解するには、顧客が「今ある商品でやりたいこと」ではなく、「そもそも(本質的に)何がやりたいのか?」を考えることが重要です。

例えば「ドリルを買いにきた人が欲しいのは、ドリルではなく『穴』である」という、有名なマーケティングの格言があります。

顧客の本質的な欲求は「ドリルという商品を買うこと」ではなく「穴をあけること」であると。

顧客の本質的な欲求を理解するには、「そもそも何で?」を深堀っていく必要があります。

【顧客のジョブ(本質的な欲求)を知るためには】
・ドリルを買いたい
Why👇
・壁に穴をあけたいから
Why👇
・DIYで棚を設置したいから
Why👇
・本が増えたので本棚を増やしたいから。なるべくおしゃれに安く。

どこまででも深堀れそうですが、ここでいう顧客の本質的な欲求(そもそもやりたいこと)は「本棚を安くおしゃれに設置すること」です。

これに対して、ドリル(=今ある商品)の性能や機能を必死に説明するのはナンセンスだと思いませんか?

当たり前だ!と思われるかもしれませんが、これ結構やりがちですよね。

今ある商品を売りたいがために、その商品のメリットをとにかく説明する。

それでは顧客は売り込みに冷めてしまいますし、選択肢がたくさんある今の時代に、その商品は選ばれません。

iPhoneは言わずと知れたスマホ機種の代表格ですが、「シンプルに」「おしゃれに」「簡単に」操作したい顧客の欲求を満たす商品としてバカ売れしました。

シンプルさやおしゃれさを求めている顧客に対して、「カメラの画素数の高さ」や「機能の多さ」を必死に説明しても顧客の心はつかめません。

でも現実にはこのようなことが頻繁に起こっているのです。

そもそも、壁に穴を開けられればドリルでなくても手段はたくさんあります。

その時の状況で、顧客が考えたベターな選択肢がドリルであった、というだけです。

そう考えると、ドリルのライバルは競合のドリルだけではありません。

「本棚を安くおしゃれに設置する」という本質的な欲求に対して、ドリルで壁に穴をあけることよりも優れた解決策があれば、顧客はそちらの選択肢を選ぶはずです。

顧客のジョブを理解し、壁に穴をあけるための最善の手段や、本棚を安くおしゃれに設置するための最善の解決策を提案できれば、顧客の心に入り込むことができます。

ということで、ジョブ(そもそもやりたいこと)は顧客の「状況」から生まれます。

顧客の置かれた状況はさまざま(十人十色)なので、まずはその状況を理解しなければなりません。

【ここまでのまとめ】
・イノベーションを起こすには、顧客がどんな「ジョブ(用事や仕事)」を片付けたくて、そのプロダクトを「雇用」するのか、を理解すること
・ジョブとは「顧客がそもそもやりたいこと(本質的な欲求)」である
・ジョブは顧客の「置かれた状況」によって異なる

 

ジョブには3つの側面(種類)がある

ジョブは「顧客がそもそもやりたいこと(本質的な欲求)」だと書きましたが、ジョブは3つの側面に分けられます。

【ジョブの3つの側面】
機能的…その商品を使うことで、どんな用事を片付けたいのか
感情的…その商品を使うことで、どのように感じたいのか
社会的…その商品を使うことで、周りからどのように見られたいか

例えば「高級スポーツカー」を買いたい人のジョブを3つの側面で考えると、

  • 機能的】早く目的地に行きたい
  • 感情的】気持ちよくドライブしたい
  • 社会的】みんなにかっこいいと思われたい

商品を売る側は「機能的」な側面だけに注目しがちですが、顧客のジョブを理解するには「感情的」「社会的」な側面も理解することが重要です。

むしろ感情的側面と社会的側面で商品が選ばれる(雇用される)ことで、一度雇用されれば解雇されにくくなる傾向があります。

 

ジョブ理論の成功事例(破壊的イノベーション)

ジョブ理論でみた成功例としては「JiNS(ジンズ)メガネ」「QBハウス」などが挙げられます。

JiNSメガネのイノベーション

JiNSメガネは「ツープライス」で、メガネ市場に革命をもたらしました。

これまでのメガネ屋のイメージは、一つメガネを作るのに高額で時間がかかるというものでした。

これに対して、JiNSは以下の顧客のジョブを解決しました。

  • 機能的】安い価格でメガネを買いたい
  • 機能的】その場ですぐに使いたい
  • 感情的】おしゃれにファッション感覚でメガネをつけたい
  • 感情的】メガネを選ぶことを楽しみたい
  • 社会的】おしゃれなメガネをつけて、知的に見られたい

など。

ツープライスで低価格、その場ですぐに使えるメガネを発売した結果、大ヒットしています。

また、PC用メガネなど「メガネは目が悪い人が使うもの」というイメージも覆しました。

そして「PCメガネといえばJiNS」というパーパスブランド(顧客のジョブと自動的に関連づけられるブランド)を確立しました。

QBハウスのイノベーション

QBハウスは低価格・短時間がウリの美容室ですが、以下のジョブを満たすサービスで大ヒットしました。

  • 機能的】安い価格でカットしたい
  • 機能的】短い時間でカットしたい
  • 機能的】何かのついでに髪を切りたい

QBハウスが駅前やショッピングモールの近くにあるのは、忙しいサラリーマンが商談前のスキマ時間に立ち寄ったり、家族で買い物に来たお父さんが、もてあます暇な時間を有効活用したいニーズにこたえたものです。

上記のような顧客のジョブを十分満たす選択肢が今までなかったところに、うまく潜り込ませたサービスだと思います。

もちろん、QBハウスはカットの品質も高いそうです。

どんなに安くても、ただの「安かろう悪かろう」では困りますよね。

美容院というお仕事のベースである「カットの品質」が普通以上で、さらにスキマ時間にカットできるという顧客のニーズを満たしていたからヒットしたのです。

 

【ずらし】ジョブ理論のブログ(アフィリエイト)への応用方法

このジョブ理論、ブログのアフィリエイト記事執筆にも応用できると考えます。

アフィリエイトでは、読み手の解決したい悩み(=ジョブ)を、うまく解決する記事が求められます。

例えば「米国株をはじめたいけど、どこの証券会社がおすすめか知りたい」というジョブの人に、「米国株投資家におすすめの証券会社5選」という記事を書きます。

記事には読み手の興味がありそうな「手数料の比較」や「取扱銘柄数の比較」などを調べて記載することにより、読み手に満足してもらいます。

そして、記事の中で一番よさそうな証券会社のアフィリエイトリンクをクリックし、口座を開設してもらうことで、書き手は紹介報酬を得ます。

普通のアフィリエイトブログの流れはこんな感じです。

これでも充分読み手の悩みを解決する記事にはなっているのですが、ジョブ理論を使ってさらに本質的な悩みを想像して解決策を書くことができれば、読み手の満足度もさらに上がる(=さらに稼げる)のではないでしょうか。

「米国株を始めたいけど、どこの証券会社がおすすめか知りたい」というのは表面上のジョブですが、さらに深掘りして考え、読み手の深層的なジョブを見つけることで、関連記事に誘導しやすくなります。

これをライティングの世界では「ずらし」とも言われています。

【読み手の表面上の悩み】
米国株を始めるのに、どこの証券会社に口座を開設すれば良いか悩んでいる
👇
「米国株投資家におすすめの証券会社5選」という記事で解決
【読み手の本質的な悩み】
米国株を始めるのに、どこの証券会社に口座を開設すれば良いか悩んでいる
Why👇
手数料が安くて、取扱銘柄が豊富な証券会社に口座を開きたい
Why👇
色々な種類の米国株を買いたい
Why👇
分散投資をしたい
Why👇
リスクを少なく、配当金をたくさん手に入れたい

まずは表面上の悩みを解決する記事を書けば良いと思いますが、どんどん読み手のジョブを深堀っていくことで、

  • 手数料が安い証券会社を知りたい
  • 米国株にはどんな種類の銘柄があるのかを知りたい
  • おすすめのリスク分散方法を知りたい
  • 配当金の多い米国株銘柄を知りたい

など、読み手のジョブをたくさん連想することができます。

ここで、これらのジョブを解決するための関連記事を書き、内部リンクを貼って誘導すれば良いのです。(例えば「配当金の多い米国株銘柄○選」や「ベストな分散投資方法」など)

読み手のジョブを理解(想像)することで、関連記事へのクリック率も上がり、読み手の満足度が上がれば、ブログの検索順位も上がります。

アフィリエイト収入も増えるので、まさにWin-Winです。

ということで、ジョブ理論では徹底的に「顧客」や「読み手」の目線になって考えることが大事だということがわかりました。

顧客や読み手の「状況」を想像して、ジョブを認識し、グサッと刺さる解決策(商品・サービス・記事)を提供することで、イノベーションは起こせます!

ぜひぜひお試しください😀

【参考文献】
・著書名:ジョブ理論(イノベーションを予測可能に消費のメカニズム)
・著者名:クレイトン M クリステンセン 他
・出版社:ハーパーコリンズ・ ジャパン (2017/8/1)

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