こんにちは雪駄です。
昨今、働き方改革や生産性向上なんて言葉が流行っておりますね。
「残業しないで早く帰れ!」
とか
「もっと休暇を取れ!ワークライフバランスだ!」
とか
言われてませんか?
正直、余計なお世話ですよね(笑)
「仕事があるから」残ってるだけで、なかったら帰ってますけど!
って人も多いと思います。
中にはお金目的でダラダラ残っている人もいるかもしれませんが、その人基準で改革されても困ります。
今回は経理係長が考える「経理の生産性向上と働き方改革」について語らせていただきます。
生産性向上とは
何事も「目的」と「手段」を混同してはいけません。
生産性向上の目的は「残業をしないこと」ではなく、「より少ないインプットで成果を最大化すること」なのです。
そして「より少ないインプット」の手段として、時間外労働の削減が必要なのだと考えます。
「残業を減らすこと」や「休暇をたくさん取ること」が目的にすり替わってしまっていませんか?
そのおかげで本来やるべき仕事がおろそかになったり、会社にバレないようにサービス残業をしてしまっては本末転倒です。
業務の効率化だけでなく、仕事そのものが成果につながっているかを意識する必要があります。
では、ここで言う「成果」とは何でしょうか?
会社で言えば「利益」や、その会社の「ミッション(何で役に立つのか)を達成すること」だと考えます。
どの会社でも、社会の役に立ち続けるためには「利益」を確保することが必要であり、継続して利益を上げることは大きな成果になります。(詳しくはこちら)
そして、その会社が「何をもって社会の役に立つのか」ミッションを掲げていると思いますが、(経営理念のようなもの)そのミッションを達成することも成果であると考えます。
経営トップから末端の社員一人ひとりまでが、「成果を意識して仕事をする」ことが生産性向上の第一歩であり、働き方改革なのではないでしょうか?
よって、「成果に繋がっていない=無駄な仕事」は即刻廃止すべきなのです。
・目的…少ないインプットで、アウトプット(=成果)を最大化すること
・手段…成果に直結する仕事への集中、ツールの抜本的改革による投入時間短縮など
・成果…「利益を上げること」や「ミッションを達成すること」
・生産性向上の第一歩は、全社員が「成果を意識して仕事をする」ことが重要
働き方改革とは
以上を踏まえた上で、働き方改革とは「生産性改善」と「従業員のやりがい向上」の二つの柱で進めるのが良いと思います。
生産性改善
生産性改善は、会社のミッションを全社員が共有し、自分の仕事についてもそのミッションに合致しているかを考え、合致しない場合は「やめる」ことを考えましょう。
まずは自分がしている仕事が「なんのため」にしているかを考えましょう。
誰の役にも立っていなかったり、労力に対してそこまで役に立っていないと感じたら、止めることも検討しましょう。
やりがいの向上
社員末端まで生産性を高めるには、社員のやりがいやモチベーションの向上が非常に重要だと思います。
いくらトップが「生産性を上げろ!」と言っても、現場がしらけていては進みません。
社員一人ひとりが「やらせれ感を持って嫌々仕事をしている」のではなく、「自発的に」「自分の責任で」「楽しみながら」仕事に取り組んでいる状態ならば、自ずと改善やイノベーションも生まれてくるものだと思います。
それにはまず、上司や先輩が、部下や後輩を「信じて任せること」が重要ではないでしょうか?
なにごとも信頼関係が第一だと思いますし、「人間関係」が職場の生産性を大きく左右するものだと考えています。
今自分の仕事はとても楽しいです。
それは残業が少ないからではありません。
仕事をある程度自分の責任(範疇)で進めることができ、上司からも適切なフィードバックがあるからです。
上司は方向性だけを示し、あとは私を信頼して任せて頂いており、うまくいけば褒めてもらえるフィードバックをもらえます。
褒められることで心にも余裕が生まれ、「次回はここをもうちょっと改善してみよう」と更なる業務改善に取り組めます。
改善案を上司に相談すれば、「いいね!やってみよう!」とやらせてくれます。
この「良いスパイラル」が生産性向上を生むのかなと思いました。
以前は事細かに管理され、ちょっとでもミスがあると厳しく叱られていました。
その時は「上司の機嫌を伺うこと」が仕事の目的になってしまっていたので、「何か改善案を出せ」と言われても、何も浮かんできませんでした。(というかそんな境地になりませんでした)
全く楽しくありませんよね。
部下の仕事が心配で厳しく怒ったり、事細かく管理したいのもわかりますが、それではやらされ感からは抜けませんし、お互いがギクシャクして余計な気遣いが発生します。
まずは部下を信頼して仕事を任せてみましょう。(もちろん入社したての社員には事細かく教える必要はありますし、ケースバイケースですが)
全ての根底には「円滑なコミュニケーション」が必要不可欠です。
経理部における生産性改善と働き方改革
私の会社では、いわゆる「現場」である生産部門と営業部門の改革には力を入れているのですが、我々の管理部門については何も手付かずの状況でして、「自分たちで考えろ」というスタンスです。
ということで、経理部における生産性改善と働き方改革について考えてみました。
経理部のミッション
まずは経理部のミッションについて考えてみました。
・正しく健全な決算を行ない、ステークホルダーに対して「説明責任」を果たすこと
・利益を出し続けるために「羅針盤」として経営に参画・提言すること
このミッションを最小の投入量で達成するために、改革しなければなりません。
ミッション達成のための改革
経理などの管理部門は、売上を生み出さないので、「費用」についての責任を持ちます(=コストセンター)。
経理部における経営資源は「時間」です。
いかに短時間(=低コスト)で最大の成果を出すか(上記ミッションを達成するか)により、利益に貢献します。
思いついたことを箇条書きで書いていきます。
・部の年間目標(重点施策)を立てる際は、ミッションに沿う目標を作成する
・部の年間目標(重点施策)はメンバー全員に浸透させ、それを踏まえて個人目標を作成させる
・上司は「頑張ったこと」を褒めるのではなく「成果」について褒める
・整理整頓や改善提案に対する評価を高く設定する
・定例業務は「マニュアル作成」などで徹底的に標準化(誰がやってもできるように)する
・部内表彰制度を設けて、積極的にメンバーを讃える
・メンバー全員で定期的に「仕事の棚卸」を行ない、目的や業務フローについて共有し、改善や廃止できないか議論する
改革を進めるには「信頼関係」が必要
たくさん挙げましたが、全ての根底にメンバー間の信頼関係がないと進めづらいと思います。
特に経理は静かでコミュニケーションが希薄なところも多いと思います。
長年いるベテランさんが、「今までのやり方を変えたくない」と言い出すこともあるでしょう。
今までOKだったものを改革するのはとても労力が要ります。
仕事を廃止することで、その人の存在が否定されると考える人もいると思います。
なので、上司と部下のコミュニケーションがとても大事になります。
ただ、うちはコロナによって大きく動き出しました。
あるベテランの方が出社できなくなったら、支払い業務ができなくなってしまうので、業務の標準化もかねて「業務マニュアル」を作ってもらうことにしました。
最初は渋っていましたが、作成することの必要性や、変えることによるその方のメリットを説き、OKしていただきました。
・その人がコロナにかかったら、支払い業務ができなくなる
・マニュアルを作れば、休んでも他の人が代わりにできるので、気軽に休めるようになる
・マニュアルは今後ずっと使われるので、あなたの大きな功績になる
結果、そのベテランの方の休暇取得が増えましたし、上司はそのことを大きく評価したことで、その人もイキイキと仕事をしています。
コロナのように社会が根底から変わる今は大きなチャンスです!
上司が積極的に働きかけていきましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
思いのままを綴ってしまいましたが、生産性向上・働き方改革には、まずリーダーがメンバーの信頼を得るところから始まり、風通しの良い職場作りをするところからスタートしないと、なかなか進まないのではないかと思います。
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