こんにちは雪駄です。
皆さんプログラミングはお好きですか?
「これからの時代はITリテラシーがあってなんぼ!」
「どこでもできる副業ならプログラミングをやった方がいい!」
なんてプログラミングスキルが持てはやされている昨今、「プログラミング習ってみようかな〜」と学習を始める「文系サラリーマン」の方も多いのではないでしょうか。
私も経理マンでExcel関数を使いこなす者として、プログラミングには以前から興味がありました。
- ノマドワーカーのように場所を選ばず仕事ができるようになりたい
- あわよくば転職できるスキルをつけたい
- プログラミング副業して金を稼ぎ、投資に回して、配当金で・・・
など不埒な理由もあり、軽い気持ちでプログラミングスクールの雄である「TECHCAMP(テックキャンプ)」のイナズマコースを受講しました。(2018年夏)
しかし、実際に講座を受けてみると、現実はそう甘いものではありませんでした。
結果的には「ITリテラシー(教養)を身につける」という面ではとても有意義なものでしたが、目的や性格によっては向いている人と向いていない人に分かれると思いました。
そこで今回は、テックキャンプイナズマを受講してみてわかった「メリット・デメリット」や「向いている人はこんな人!」などについて書きました。
ぜひ参考にしてください。
【概要】TECHCAMP(テックキャンプ)イナズマとは
プログラミングスクール「TECH CAMP」が運営する超短期集中型のプログラミングスキル養成講座です。
1日10時間❎7日間(11時〜21時まで)、集中的にプログラミングについて学習しました。
※ホームページによると、2020年12月現在では6日間だそうです(値上げもしていました)
朝から晩までプログラミング漬け生活でした。
「普段はなかなか時間が取れず、お盆や年末年始などの長期休暇を利用して集中的に学習したい」という、まさにサラリーマン向けの講座ではないでしょうか。
今はオンラインコースもあるみたいですが、私が受講した当時は大ホールを借りて、7日間缶詰状態でした。
学ぶ言語は3つあります。
- ホームページ作成で使う「HTMLとCSS」
- プログラミング言語である「Ruby」
- Webアプリ開発のためのフレームワークである「Ruby on Rails」
プログラミング言語は「コンピューターに動作を命令させるための言葉」みたいなもので、人間とコンピューターをつなぐコミュニケーション手段です。
言語の種類は、実際の人間が使う語学(英語、日本語、中国語など)のように数多くあり、海外で開発されたものがほとんどです。
その中でも、テックキャンプで習うRubyは日本発の言語で、日本人に馴染みやすい言語になっているので、初心者でも理解が進みやすいとのことです。
【体験談】TECHCAMP(テックキャンプ)イナズマの授業の流れ
テックキャンプイナズマの実際の授業の流れは以下の通りです。
①受講前
受講の申し込みをして受講料を支払うと、受講日の2週間前からWebテキストが見られるようになります。
またプログラミングには「Cloud9(AWS Educate)」という環境を使用しますので、受講前にAWS(アマゾンWebサービス)の会員登録が必要です。
使用するパソコンはMacintoshを推奨されます。(Windowsでも受講は可能)
ノートPCを持っていない場合は、PCレンタルもできます。
②受講当日
貸しホールで受講しましたが、全部で100人くらいいたと思います。
2部屋を使っていて、テーブルにコンセントがあり、毎日どの席に座ってもOK(早い者勝ちです)。
私は友人と受講したので、毎日定位置に陣取っていました。
毎朝、最初に朝礼があります。
朝礼では前日に学習したことの復習として、隣の人と一緒にクイズを解きます。(初日には自己紹介タイムもあります)
アウトプットが大事ですね。
効果的な学習方法を実践されているようです。
朝礼・クイズの後は、ひたすら独学でWebテキストを読んで問題を解いていきます。
わからないことがあった時には、常に待機している「メンター(先生のような人)」を呼び出して、いつでも質問することができます。
休憩は自由です。
このように、基本は独学で進めていき、わからないことを質問するという双方効率的な学習スタイルです。
ちなみに、受講者同士の交流会的なものはありませんでした。(個人的に仲良くなって飲みに行っている人もいたようですが)
【3つのメリット】TECHCAMP(テックキャンプ)イナズマの評判・口コミ
次に受講して感じたメリットについて書きます。
①いつでも質問できる体制
分からないことがあった時にすぐに質問できる体制なのは、とても心強かったです。
②雑念なく集中せざるを得ない環境に身を置ける
1日10時間❎7日間、プログラミングに集中せざるを得ない環境に身を置くことで、終わった時の達成感はひとしおです。
最初のオリエンテーションで「社会人(日本人)の平均勉強時間は6分。よって70時間勉強する君たちはかなりのアドバンテージだ」という話がありました。
私はグロービスの「クリティカルシンキング」以来でしたが、確かに社会人になってからこんなに頑張る経験もあまりないのではないでしょうか。
【論理的に伝えることが苦手な方へ】経理マンがグロービスのクリティカルシンキングを受講して変わったこと
③ITリテラシー入門としては最適
ITリテラシーを学ぶ入門編の講座としては良いと思います。
カリキュラムも、ホームページを作成する言語で比較的簡単な「HTML/CSS」から入り、他の言語よりもコードがシンプルな「Ruby」を使ってコードを書いてみることで、初心者🔰にもつまずきにくい仕組みになっていると思います。
【5つのデメリット】TECHCAMP(テックキャンプ)イナズマの評判・口コミ
では逆にデメリットと感じたことを書きます。
①受講終了の一定期間後、Webテキストが見られなくなる
これが最大のデメリットかと思います。
受講期間が終了して一定期間が経つとWebテキストが見られなくなります。
見続けるためには延長料金が必要です。
よって、せっかく覚えた知識を復習するにもお金を払い続けないとできません。
受講料が高額(24万円程度)な割に、さらにお金を取る仕組みなので、コスパが悪いです。
②メンターのレベルがまちまち
メンターは複数待機していますが、全員がプログラミングに精通しているという印象ではありませんでした。
質問しても「他のメンターに聞いてきます」みたいな人もいました。
③全員画一的にカリキュラムを進められる
理解力がある人もない人も、同じ日程で強制的に進められるので、ついていけないと終わります。
毎朝の朝礼では、全員が理解している前提でクイズを出されるので、結構厳しかったです。
私はマイペースでじっくり進めたいと考えるので、マンツーマンのスクールの方が向いていると思いました。
④事務的なミスが多々あったが、職員の対応がいまいち
Webテキストが表示されなかったり、事前に見られるカリキュラムが全然違うものだったことがあり、そのことをメンターさんに伝えましたが、特に謝ることもなく「そうですか、直しときます」で終わりました。
メンターはテックキャンプの職員じゃないのかもしれませんが、受講生にとっては「テックキャンプの人」と見ますので、少し残念な気持ちになりました。
⑤教室が寒すぎた
夏に受けたのですが、空調が強すぎて、10時間じっとしていると寒かったです。
暑がりの人も寒がりの人も、大人数が同じ教室で受けるため、なかなか空調の調節は難しいと思います。
寒がりの方は、真夏でも長袖長ズボンをオススメします。
TECHCAMP(テックキャンプ)イナズマはこんな人に向いている
テックキャンプの「イナズマコース」を受講するのに向いている人について書きます。
独学でコツコツできない人
一週間缶詰でプログラミング以外できない環境に身を置くので、「追い込まれないとできない人」には最適かと思います。
逆に、独学でコツコツと学習を進められる人は、無理して短期集中コースでやる必要はないかと思います。(他にも評判の良いプログラミングスクールはたくさんあります)
質問することに抵抗がない人
先ほども書きましたが、分からないことをどんどん質問して理解を深められる人は、向いていると思います。
逆にプライドが高くて「こんなこと聞けないよ」と思ってしまう人は、あまり向いていないかもしれません。
わからないまま先に進んでも、必ず壁にぶち当たります。
「ものわかり」がいい人(理解力がある人)
短期間で集中的に学習することから、ある程度「理解力に自信がある人」には向いていると思います。
私のように「じっくりとマイペースで学習を進めたい人」は厳しいと感じました。
後で書きますが、「受講終了後はWebテキストが見られなくなる」という最大のデメリットがあるので、期間内に最後まで理解できなければジ・エンドです。
周りのスピードについていけずにどんどん焦ってしまい、理解が薄いまま先に進めたことで、どんどん分からなくなる泥沼に陥りました。
具体的な目標(到達点)がある人
「こんなアプリが作りたい」
「こんな問題をプログラミングで解決したい」
など、具体的な目標を持って学習する人の方がスキルは上達しますし、挫折しても乗り越える力もあると思います。
【4つの心得】TECHCAMP(テックキャンプ)イナズマ受講を考えている人へ
7日間受講を終えて、感じたことを書きます。
①事前の予習は絶対にやっておいた方がいい
カリキュラムの1日当たりの学習量(目標到達点)が多すぎるので、30代後半の私の脳ではとてもついていけませんでした。
最終的に、全体カリキュラムの60%くらいしか完了しませんでした。
しかも最後は焦って学習したので、しっかりと理解できていません。
先ほど書きましたように、受講の2週間前から予習ができますので、全く知識ゼロから始める人は絶対に予習をしておいた方がいいです。
②分かるまで何度も食いついて質問をしよう
初心者にはわからないことが多すぎますが、とにかく理解するまで質問は何度でもしましょう。
わからないまま進んでも、すぐにまた壁にぶち当たります。
わかったつもりで進めても全くいいことがありません。
質問は何度しても無料ですので、使わない手はありません。
③受講しただけで転職できるスキルが身につくわけではない
いくら短期集中で学習しても、身につくスキルには限界があります。
これで転職や副業も可能、と思っていましたが、そう現実は甘くありません。
卒業後もずっと興味を持って続けられる人でないと厳しいと思います。
④「具体的な目的」をしっかりと持った方が良い
何事もそうですが、「とりあえずプログラミングが流行ってるし〜」みたいな生半可な気持ちで受講しない方がいいです。
「こんなアプリが作りたい」
「こんな問題をプログラミングで解決したい」
など、具体的な目標を持って学習する人の方がスキルは上達しますし、挫折しても乗り越える力もあると思います。
【結論】プログラミングは目的と志を持って学ぼう
今回の受講で言えることは、私のようなIT素人サラリーマンで「短期間で簡単にプログラミングマスターになれる」という甘い幻想は捨てた方がいいです。
これはどのスクールに通っても同じですが、プログラミングを学ぶ「志(目的)と興味とたゆまぬ努力」がないと厳しいでしょう。
ただ最初に書きましたが、経理部員で「IF関数の応用テク」があれば、プログラミング思考はバッチリです。
経理マンはプログラミングに関してアドバンテージがあるのです。
私ももっとマイペースにじっくりと学ぶことができていれば、上達できていたかもしれません。
受講後にテキストが見られないので、諦めましたが・・・
普段時間がない人がプログラミングを始めるきっかけとしては良いかもしれません。
ただ、投入する費用が高額なので、投資した費用をしっかりと回収できるかどうか、他のスクールとじっくりと比較してから受講されることをオススメします。
受講を考えている人にとっての参考になれば幸いです。